ハードボイルドの真骨頂『孤狼の血』
皆さんこんばんは。
これまで連載してきた学生応援団のコラムも今回が最後。
これまで数々のハードボイルド映画を紹介してきたわけですが、
皆様も少しはハードボイルドな男の生き様に興味を持っていただけたでしょうか?
さてさて。
大変名残惜しいことに、そんな作品紹介も今回で本当にラスト。
そこで今回は、僕が今年観た映画の中で最も血が騒ぎ、
その興奮が一週間以上冷めやらなかった作品をお届けしたいと思います。
その作品がこちら!!!
くううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
今年の日本映画を語る上で決して外すことのできない『孤狼の血』でございます。
監督:白石和彌
出演:役所広司、松坂桃李、真木よう子、滝藤賢一、中村倫也、阿部純子、竹野内豊、中村獅童、音尾琢真、駿河太郎、矢島健一、ピエール瀧、田口トモロヲ、石橋蓮司、伊吹吾郎、江口洋介
・あらすじ
昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島・呉原で地場の暴力団・尾谷組と新たに進出してきた広島の巨大組織・五十子会系の加古村組の抗争がくすぶり始める中、加古村組関連の金融会社社員が失踪する。所轄署に配属となった新人刑事・日岡秀一は、暴力団との癒着を噂されるベテラン刑事・大上章吾とともに事件の捜査にあたるが、この失踪事件を契機に尾谷組と加古村組の抗争が激化していく。。。。
なんとまあ豪華なキャストでしょうか。
日本を代表するキャスト陣にもう興奮が止まらない。
何だこの映画は。
予告編を見た時から劇場公開が待ち遠しくて仕方がなかった。
だって、『凶悪』や『日本で一番悪い奴ら』の白石監督が、
この時期に、このキャストでヤクザ映画だと!?
「俺得でしかない。」
そんな期待を秘めながら公開を待ちわびていたある日。
知人からこんな連絡が来ました。
「『孤狼の血』の試写会に来ないか?」
「行かせていただきます!!!」
即答し、試写室に駆け込みました。
そして冒頭に映し出されるのは海岸の岩に打ち付ける波。
皆さまおなじみの東映株式会社のロゴでございます。
そして、次に出てくるのは、、、、、、
顔!
顔!!
顔!!!
照りつける灼熱から噴き出す汗。
男たちの脂ののった顔面の数々に圧倒されるばかりでした。
いやぁー、面白かったです!
これだけ満足できた映画は久しぶりだし、ヤクザ映画の中だったら歴代No.1。
予告では
「日本の映画映画史を塗り替える」
と豪語していましたが、本当にその通りで、まだまだ邦画も終わっていないなと、明るい兆しが見えました。
大まかな内容は、広島を舞台にヤクザの抗争とそれを抑えるために奮闘するマル暴の熾烈な日々を描いたヤクザ映画となっています。
北野武も引くほどの残酷描写と血と血で争うヤクザの抗争がメインですが、その反面、キュン死にしかける恋愛要素や目頭が熱くなる友情活劇など、様々な要素がてんこ盛り。
やっぱ、自分の撮りたいもんを撮っている監督はかっこいいですね!!
そして、単に警察とヤクザ組織が戦うだけの映画ではないのです。
師弟関係。
絆。
継承。
そして最後にはじんわりと泣かせにくる。
伏線を見事回収し、大上から渡されたバトンであるジッポを日岡が受け継ぐあのラストカットは映画史に残るエクスタシーでした。
「最高じゃん!!!!」
そして今作は続編の製作も決まったそうですね。
最高。
早く観せてくれぇぇぇぇぇぇ。
心の中のもう一人の自分がそう叫び続けて泣き止みません。
さてさて、長々と語って参りましたがいかがでしたでしょうか。
製作者側からも、
「こんな映画がつくりたかった!!」
とか、
映画ファンからも
「こんな映画が観たかった!!」
という声が多数寄せられたこの『孤狼の血』
原作漫画の映画もいいでしょう。
ハリウッドの超大作も大好きだ!
しかし、『孤狼の血』を観たら
「日本映画最高じゃん!!!」
って思えるかもしれませんよ。
皆さま騙されたと思って一度見ていただけたら、僕も嬉しいです。
今まで気づいていなかった自分の
「ハードボイルドな一面」が騒ぎ出すかもしれません。
そして最後に!
今年の東京国際映画祭では、『孤狼の血』で
主演を務められた役所広司さんの特集上映が行われます。
題して、、
特集企画 Japan Now 部門
「映画俳優 役所広司」
皆さま是非こちらの企画の方もお楽しみに!!!!
いただいたパンフレットは家宝にしたいと思います。
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