『かぐや姫の物語』レビュー【いっちー】

🎥高畑勲監督 特別上映会🎥
🇯🇵
『かぐや姫の物語』
監督▶︎高畑勲
出演▷朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子 

【あらすじ・感想】
あの有名な日本最古の物語文学“竹取物語”をアニメーションで見られる作品🐇
どの描写も1枚の日本画を眺めているような繊細であり力強い絵と、時代を超える普遍的なテーマを描かれており、誰もが物語に身近なすれちがいを重ね合わせることができます。
女性映画と高畑勲監督もおっしゃっていたそうで、どんな時代に生きる女性でも感じたことのあるような生きづらさが描かれます
この映画の中では
かぐや姫は山の中でやんちゃや男の子たちと育ち、自然が好きなアクティブな女の子なんです。
だからそうやって自然の中で自分らしく生きていくのが幸せだったはずなのに
かぐや姫に与えられる幸せは、この時代の女の子にとっての幸せばかり🐇
美少女がゆえに転がり込んでくる女の子の幸せは、どれもかぐや姫の望むものではないんです。
高貴な姫としてあるべき行動ばかり望まれ、押し付けられた幸せを幸せと思わなくてはいけない。そんな風に自分を奪われ、他人に作られていく自分自身に
「高貴な姫君は、人ではないのね。」と、絶望を感じて呟きます。
親が自分を大切に思ってしてくれることが自分には辛いようなすれ違いって本当に切ない💧
最初は反抗したりするも、自分が持つ自分らしさを望んで生きることで周りの不幸を招くと知ったかぐや姫は
それに反抗することさえもう出来ず、自分を押し殺して生きることしかできないと悟ったんです。
美少女であるがゆえに社会が作る女の子像の中でしか生きらず、
周囲にも自分の美しさだけを望む人々ばかり集まってしまう。自分らしく人間であることが許されず、誰にも見てももらえない。 「こんなのにせもの、私もにせもの」
と泣きながら言うかぐや姫の叫びに胸がすごく苦しくなりました☔️
どんどんがんじがらめになっていく美少女。幸せで生きやすいと思われがちだけれど、理解されない辛いことが多いかぐや姫をみていると涙が止まらなくなります
こんなに女性の生きづらさを訴えかけてくる映画ないです
人間はすごく自分勝手だけれど、その一面だけではないし、、
見れば見るほど発見があるような作品です🙌🏻 たくさん出てくるキャラクターがとても個性的で面白いのでそこにも注目です⭐️

 鑑賞者:市川

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