京都精華大学 阿江天規監督『言わないと、』独占インタビュー

アメリカン航空共催「大学対抗ショートフィルムコンテスト」

学生応援団独占インタビュー


今年、第32回東京国際映画祭のオフィシャルパートナーであるアメリカン航空と共催で行われる『大学対抗ショートフィルムコンテスト』。

最終選考に選ばれた5作品の監督方に、同じ大学生で編成されたプロモーションチーム『学生応援団』が独占インタビューをさせて頂きました。


【第1弾】京都精華大学 阿江天規監督『言わないと、』


クオリティーが高く、メッセージ性の強いラブストーリーに心動かされる作品です。鑑賞前の予備知識として、また、鑑賞後の理解を深める上で、お楽しみいただけたらと思います。


応援団/井上(以下、井上):早速ですが、作品について色々お聞きしていこうと思います。今回選ばれた『言わないと、』という作品。私は凄い共感できる部分が多く、過去の自分と照らし合わせて観てしまいました。それほど寄り添った愛の溢れる作品だと感じました。そもそも何故この作品を撮ろうと思ったのですか?


阿江天規監督(以下、阿江): 結論から言ってしまうと、私は「相手の考えていることはわからない」と思うんです。何気なく相手を傷つけることが多くて、「人にわかってるでしょ。」と思って付き合う関係はダメだと思うんです。だからこそ、人に思いを伝える大切さを伝えられる映画が作りたいと思ったのがキッカケです。


井上:そういう意図があってこの作品を作ろうと思ったんですね。ちなみに、この作品は阿江監督の実体験を含んでいるんですか?


阿江:いや、今回は実体験ではなく、自分が好きな恋愛映画というジャンルで挑戦したいという思いが強くあって、この作品を作りました。


井上:そうだったんですね。伝えたいメッセージから、家族の形、友達の形として伝えるパターンも構想にはあったと思うのですが、なぜ今回難易度の高いラブストーリーを選んだんですか?


阿江:恋愛の素晴らしさを映画に撮りたいと思ったからです。ラブストーリーは、同世代である20代には共感を覚え、上の年代には懐かしみを覚えることができるので、どの世代でも楽しめると思いました。


井上:確かに同年代ということで、今回のショートフィルムの中でも1番強く共感を受けました。周りからの反響はどうでしたか?


阿江:1度、人に見せたときはあまりいい評価は得られなかったんですよね。女々しい、純粋って言われました(笑)


井上:意外な反応ですね(笑)ちなみに阿江監督1番のお気に入りのシーンはどこですか?

阿江:彼女が伝えたいことを思い切って伝えるシーンがお気に入りです。


井上:私も観ていてそのシーンはメッセージ性が強く伝わってきました。今回『言わないと、』というタイトルですが、監督が普段『言わないと、』と思うことはありますか?


阿江: 大切な人には、「ありがとう」というお礼の言葉は忘れないように言おうと心がけています。


井上:素晴らしい心がけですね!私も心がけたいです(笑)

ここからは少し映画の制作秘話について伺いたいのですが、制作期間はどれくらいかかったのですか?


阿江:制作期間は1ヶ月半です。先に上映しようと考えていた時期があったので、そこに合わせて制作しました。脚本は2週間もかからず制作しました。


井上:かなり詰めたスケジュールだったんですね。キャスティングの方はどう選んだんですか?


阿江:大学の近くにある京都造形大学の俳優コースの人達に脚本を持ちかけに行きました。はじめは大学に行っても断られてしまったんですが、教授が俳優コースの人に脚本を渡したところ、興味を持っていただき、メールで逆オファーという形でキャストが決まりました。


井上:凄い経緯ですね!話を内容に戻すんですが、監督はどんな恋愛をしている学生に見てもらいたいですか?


阿江:この映画自体、割と長く付き合ってるカップルを想定して作りました。何年も付き合っている恋人同士だからこそ生じる「分かってるでしょ」という部分を思い直して、付き合いたての喜怒哀楽を伝えようと思ってもらえるキッカケになってもらえたら嬉しいです。


井上:きっと同じ境遇の人は心に刺さる作品になると思います。この映画で、私は自分の周りの大学生に強く反映されていると感じたのですが、今の学生の恋愛観に反映させた点とかありますか?


阿江:私はこの映画は恋愛に留まっていないのかなって思います。大学生かどうかは別として、人のコミュニケーションの難しさをわかりやすく伝えることを考えたら、このような形の恋愛観になりました。


井上:今の大学生の恋愛を強く反映させた映画なのかなと思っていたので、凄く意外でした。最後にこの作品の見どころと観てほしい人に向けてメッセージをどうぞ!


阿江: 喧嘩して人間関係が悪くなった時に、この映画を観てほしいです。映画から思いを伝える大切さに気づいて、積極的に人とコミュニケーションを取ってもらいたいです。見どころは、クライマックスとその後のシーンですかね。私はクライマックス後のシーンによってクライマックスがより引き立つと思っているので、クライマックス後の日常の風景を切り取ったシーンは見どころだと思います。また、思いを伝える瞬間や最後のシーンもうまく撮れていると思うので、思いを伝える大切さに気づいて、何か感じるものがあれば嬉しいなと思います!


井上:阿江監督、ありがとうございます!


インタビュー後に、もう一度作品を見てみると、監督の伝えたいメッセージが更に伝わってきました。この作品のキーワードである『言わないと、』。思っていることは「言わないと、」なかなか相手に伝わりません。この言葉の重みをとても強く感じる作品です。


京都精華大学、阿江天規監督『言わないと、』。


想いを伝えられない女性と感情をぶつけてしまう男性の対照的な2人の恋愛観を描いた、気持ちを伝える大切さを説く純粋かつ甘酸っぱい青春恋愛映画です。同年代の学生のみならず、どの年代の人でも共感や懐かしさがきっと芽生える映画だと思います。


こちらのインタビューの様子は、動画からもご覧になれます‼️



以下のリンクから、作品視聴、チケット購入が可能です

阿江天規

あえ・てんき|1997年生まれ。

京都精華大学芸術学部映像コース所属。

以下ポートフォリオのリンク。

https://drive.google.com/file/d/1m70F0oqzKQwykbfkf783R_xsiO4kONiz/view?usp=sharing



記事執筆:井上雄仁

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