アメリカン航空共催「大学対抗ショートフィルムコンテスト」関西2チーム 合同対談
アメリカン航空共催
「大学対抗ショートフィルムコンテスト」
学生応援団独占インタビュー
東京国際映画祭のオフィシャルパートナーであるアメリカン航空さん共催で行われる「大学生対抗ショートフィルムコンテスト」。今回は、最終選考に選ばれた5作品の監督に学生応援団が独占インタビューしてきました。
【第7弾】
関西チーム阿江天規監督『言わないと、』
&奥井琢登監督『Down Zone』
合同インタビュー
この対談のテーマは、東京国際映画祭が毎年テーマに掲げているビジョンの一つ、「映画の未来の開拓」。若いクリエイターの育成、未来のクリエイターの創出に取り組み、世界へ羽ばたいていくプラットフォームとしての役割を果たす、という意味合いをもっています。このビジョンにちなみ、映画と未来を主題とした3つのテーマを熱く話し合いました。
応援団/山本(以下、山):他にも選出された3名の監督がいらっしゃいますが、本日は関西の大学の監督であるお二人に電話という形で会談させていただきます!よろしくお願います!このお二方の作品は対照的なんですよ。
全員:(笑)
山:まず最初に、ご自身の作品のあらすじを簡単に教えてください。
阿江天規監督(以下、阿江):僕の作品は“男女の恋愛”物語で、想いを伝えることが苦手な女の子と自分の感情をなんでも表に出しちゃう男の子の話です。気持ちを伝えることの大切さを説いた作品で、純粋で甘酸っぱくて見ていてにやけちゃうような恋愛映画です。
奥井琢登監督(以下、奥井):僕のは、純粋に人を本心から怖がらせてみる作品を作りました。だからストーリー自体はすごくシンプルで、その中でいかにお客さんに恐怖心を抱かせるか、に挑戦した作品ですね。
山:早速質問に移ります。第1問「あなたの映画の未来」について。東京国際映画祭のテーマの一つに「映画の未来の開拓」があります。学生である今は監督として映画に携わっている中で、将来「こうやって映画に携わりたい」という未来のビジョンを教えていただきたいです。
阿江:僕自身は「映像で人を幸せにしたい」という目標で映画を作っているので、それは変わらずに映画・映像に携わっていきたいと思っています。そのためには自分自身が映画に共感したり感動したり、楽しんで行かないといけないかなと思っています。
山:将来は、劇場公開されるような作品も作っていきたいと考えているのですか?
阿江:最終的な目標はそこになります。
山:では続いて奥井監督お願いします。
奥井:自分で映画を作るようになってみて、これまでと映画の見方が変わりました。一回作り手サイドから映画を見始めると、純粋に映画を楽しむことができなくなってしまったので、これは映画の制作サイドに行かないといけないんだなと半強制的にそう思ってますね。学生のうちにいろんなことに挑戦していきたいなと思います。その先についてはまだ深くは考えてないんですけど...できれば監督はしたいですし、でもお金も欲しいので(笑)、考え中です。ただ、映像の制作サイドには行くと思います。
山:「映画を制作者側から見てしまう」っていうのは阿江監督も同じなんですか?
阿江:大学で映画を作るようになってからは「どうやって作ってるんだろう?」とか考えちゃいますね。
山:これはあるあるなんですかね?
奥井:そうだと思います。
山:カメラのアングルとか脚本の作り方とかも、、
奥井:はい。どうやって撮ってんねん!みたいな(笑)思ったりします。
応援団/亀井(以下、亀):お二人とも、今後挑戦してみたい作品とかあるんですか?
阿江:ぼく自身、ミュージカル映画が大好きで、、、いつかは絶対ミュージカル映画を撮りたいです。
学生応援団/小川(以下、小):おおー!いいですねえ!
亀:原作はありですか?それともオリジナルで?
阿江:完全にオリジナルで撮りたいなと。脚本をよく書くので。
一同:オオーーー!!!!
奥井:僕は、今年短編作品3本作っていて、『Down Zone』はその1作目。あとは恋愛モノと、表現映像に近い短編作品が今編集段階です。学生のうちはいろんなジャンルに手を出したいなと思ってます。どの映画も好きなので、特定のジャンルに絞ってやるというわけではなくて、今回選出して頂いたホラーも好きですけど、僕はヒーローもの等の大衆映画系が好きで、最終的には子供からおじいちゃんおばあちゃんまでみんなが楽しめる作品を作りたいというのが最終目標です。いろんなものを勉強して、作って、どういうものがお客様に受けるのかというのを研究していきたいと思っています。
阿江:素晴らしい。
山:ありがとうございます。続いきまして「映画業界の未来」について。10年後の未来、私たち学生も社会人になって前線で活躍できる時期になってくるかと思います。今はアニメ映画や音楽映画、応援上映が流行っているように感じますが、10年後の未来では期待も含めてどういった映画が流行っていると思いますか?今度は奥井監督からお願いします。
奥井:僕は昔からスピルバーグ監督の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などの大衆映画が大好きで、今になってもやっぱり「何がお客さんにとって楽しいか」って考えた時に、シンプルに面白い作品がより多くのお客様の心を掴むのかなって思います。新海誠監督の『君の名は。』も、どの世代のお客様にも心に響くと思うので、どんな境遇の人が見ても同じように感動できる作品が映画の一番の王道じゃないかなって考えますね。
山:「王道」は10年経っても20年経っても、、、という思いで?
奥井:そうですね。面白いものって今見ても面白いじゃないですか。そういうものなのかなって僕は思っています。
阿江:「人を幸せにしたい」という目標で作っているので、より多くの人に共感してもらえるような作品を作っていきたいと考えています。なので「流行っているものに合わせて」自分がより多くの人の心に届くようなものを作りたいと思っていまして。「どういうものが流行っているか」と言われてしまうと少し困ってしまうんですけれども、もし、叶うなら、自分の好きなものが流行っていてほしいなと。青春映画だったりミュージカル映画だったり、甘酸っぱい恋愛映画などが流行っていたら嬉しいですね。
山:ありがとうございます。では最後の質問です。より多くの「世の中の学生と未来」と題しまして、同世代の学生のみんなにもっと映画に親しみを持ってもらうためにはどのようにしたら良いと思いますか?
阿江:今の時代、映像というのがすごく身近なものになっていると思います。その中で映画という一つのジャンルに興味を持ってもらうには、今まで以上にクオリティや質を上げていかないと、興味を持っていただけないと思ってます。その中で僕にできることを考えた時に、おこがましいかもしれないんですけど、自分自身でより面白い映画を作ることしかできないのかなと。そのためにもっと映像を勉強して、みんなの好きなものを考えて映画・映像を作っていくことが唯一できることだと思います。
奥井:僕も阿江監督と同意見で、「面白い映画を作る」ことが映画に親しんでもらう一番の方法かなと思っています。それと、今スマホでどこでも動画が撮れるし観れる時代になりつつある中で、YouTuberの動画、ケータイで見る動画コンテンツには映画は勝てないと思います。だから、勝てない場所で戦うんじゃなくて映画館の希少価値...没入感もそうですし、1500円払った価値のある、良い時間を送れる場所である「映画館の面白さ」っていうのをもっと若い世代—今の小学生・中学生に、伝えられたらうまくいくんじゃないかなって思いますね。映画館のブランド力を持ち上げるというか。
亀:身の回りの学生の方は映画館に行かない方が多いですか?
奥井:バイトで塾の講師をしていたことがありまして、その時に小・中学生を相手にしていたんですけれども「YouTubeの方が面白い」って言われたんですよ。映画館の楽しみ方を知らないのかなって子たちが多い印象を受けましたね。
亀:なるほど...YouTubeには負けたくないですもんね。阿江監督の身の回りの方はどうですか?
阿江:そうですね、僕の身の回りも映像やっている方が多いので、映画館に行く人は多いんですけども、僕自身も忙しくてあまり映画館いけなかったりするので、よくYouTubeみたりしちゃうので(笑)、負けたくはないなという思いはあります。
小:ちなみにお二方は有料の動画配信サービスに加入していらっしゃるんですか?
阿江:そうですね、huluとNetflixとAmazonPrimeと...
小:結構入ってる(笑)
奥井:僕もAmazonPrimeには加入しているんで、家で暇は時間とかは、ストリーミング配信サービスを見たりしますね。やっぱり手軽なので。合間で見れるのはすごく便利で見ちゃいますね。
小:ありがとうございます。
山:ありがとうございます。お二人の作品も、他の入選作品も10月21日月曜日からWEB上で公開されますので、ぜひチェックしていただきたいなと思います。
奥井:11月4,5日は僕たちも映画祭に行きます。
山:お時間があれば、お二人には映画祭の他の作品も鑑賞していただきたいなと思います。本日はありがとうございました!
応援団一同:ありがとうございました!
「映画の未来」について、様々な観点からお二人にお話をお聞きしました!作品の魅力をお聞きした時とはまたちがう、監督の映画に対するアツい思いを聞くことができて、私たちの方も気が引き締まる思いでした。
阿江天規監督『言わないと、』
奥井琢登監督『Down Zone』
要チェックです!!
お二人との電話対談の様子は、こちらから見られます!
『言わないと、』&『Down Zone』は、現在映画祭HPで配信中です!
11/4のチケットもここから購入いただけます!
記事執筆:小川里菜
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