見た目は内面の一番外側『ラブ・アゲイン』
学生応援団コラムも最終回となりました。
記事を書いている側としては、「衣装」に注目するというまた違った視点を発見でき、
一つ成長できたような気がします。
なにより、服と映画がより好きになりました。
さて、第31回東京国際映画祭も、もう目前ですね。
皆様のご来場心よりお待ちしております。
学生応援団の一員としては、
やっぱり学生の皆さんに是非来て頂きたい!
格安で最新作・超大作の映画を鑑賞でき、
様々なイベントもご用意しております。
そしてそして、このコラムで紹介した「お洒落映画」を予習復習してから、
是非、気になるあの子を誘って、映画祭にお越しください!
映画館は定番デートスポットですが、
「映画祭」は、また特別です。
映画を観るときは一人!っていう人もいますが、
大竹は誰かと一緒に映画を観て、
興奮覚めやらぬうちに、「あのシーンが!あのアクションが!あいつが!」
と、すぐに意見共有したい人間です。
え?誘う勇気がないって? え?どうせ断られるって?
そんなあなたにご紹介しましょう。
勇気とお洒落を与えてくれる、とっておきの映画を最終回に。
こちら、
『ラブ・アゲイン』です。
監督 * グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
出演 * スティーブ・カレル、ライアン・ゴズリング、ジュリアン・ムーア、エマ・ストーン
<あらすじ>
真面目を絵に描いたような40代のキャル・ウィーバーは理想的な人生を送っていた。しかし、妻のエミリーが男をつくり、離婚を考えていると知ったときから、キャルの「申しぶんのない」人生はもろくも崩れ去る。寂しくひとりの夜を地元のバーで過ごすキャル。そこに現れたのが30代の遊び人ジェイコブ・パーマーだった。ジェイコブは妻への思いを断ち切れないキャルに一花咲かせてやろうと“男磨き”のレクチャーをする。男慣れした女性を紹介し、男らしい酒の飲み方を手ほどきし、GAPでは手に入らないハイファッションを見立ててやる。さあ、キャルの人生は一体どうなるのか……!
この映画の見どころは、二人の男性の二つの変化です。
まず、1つ目の変化はキャルの『ファッション』です。
男性のファッションが長くしっかり映るラブコメ映画って意外に少ないと思います。
『ラブ・アゲイン』では、ライアン・ゴズリング演じるモテ男ジェイコブが
地元のバーで出会った中年ダメ男キャルに対して、
「おまえの服のサイズは42。にも関わらず44のサイズの服を着ている」
と言うシーンがあって、あれよあれよという間にジェイコブのアドバイスによって
絶望の淵にいたはずキャルが別人のようにお洒落に輝きだします。
そして、少しずつキャルは自信をつけていきます。
男性もファッションひとつで垢抜けることが、この映画でわかりやすく描かれています。
具体的なブランドの名前こそ出てきませんが、
「ジーンズはGAP以外の店で買え」とか
「ニューバランスは捨てて革靴を履け」とか、
かなりインパクトのあるアドバイスを受けることで、
生きる気力を失いかけていたキャルが本当にかっこよくなっていきます。
キャルの内面の変化は、
ファッションと女性に対する振る舞いの基礎を学ぶことからはじまっています。
愛の尊さを謳うラブコメは本質的に「人間やっぱり中身が大事!」
みたいな結論に帰結するケースがほとんどですが、
この映画に関してはそういう方向に話を進めていきながらも
併行して「でも見た目だって重要!」というメッセージも訴えています。
注目すべきは、常にクールなモテ男のジェイコブのスタイリング。
カチッとしたジャケパンスタイルに白シャツはテッパンですが、
敢えてタイを締めずに台衿のボタンは開けておくのがキザすぎない。
ジャケットの素材も、太めのストライプやボルドーのカラーリング。流石モテ男。
ライアン・ゴズリングのような渋い大人になるのが大竹の目標です。
二つ目の変化がジェイコブの『心』です。
この映画では一番変化を遂げたのは、ダメ男だったキャルのようにも見えますが、
一番は、モテモテ遊び人だったジェイコブだと思います。
キャルの一途な愛を一番近くで見ていたために大いに刺激されたようです。
ライアン・ゴズリング演じるジェイコブと
エマ・ストーン演じるハンナが恋仲となるのですが…
そう、この組み合わせは、
大ヒットを記録した『ラ・ラ・ランド』のふたりが、
4年も前にすでに共演していたのです。
しかもふたりは恋仲になる。
どこか感慨深いものがありますね。
ジェイコブがハンナに「俺に個人的な質問をしてくれ」と言うシーンがあります。
これまで女の口説き方として「自分の話は一切するな。相手の話を聞け」と
散々キャルにレクチャーしていたジェイコブが、
ハンナにだけは自分のことを聞いてほしい。
「ジェイコブ、寂しかったんだな!」と、グッとくる。
本当の愛をジェイコブも見つけたようです
まさに『ラブアゲイン』男性版『プリティウーマン』とも言えます。
結婚してからおしゃれをさぼっている男性、
中々好きな子に思いを伝えられない男性、
是非観ていただきたい作品です。
これまで紹介してきた映画を観て、一番学んだことは、
見た目は内面の一番外側。
最終回っぽいまとめをします。笑
『人間は中身が大切』とは耳にタコができるほど聞いてきました。
しかし、どんなに綺麗に掃除されたリビングが奥にあったとしても、
玄関は出し忘れたゴミ袋だらけ、靴は散乱していては、中には入りたいとは思いません。
人間も同じです。
外見がキチンとしているからこそ、内面を見てもらえる。
内面が優れている人は、外見にも気を使える。
是非、いつもより少しだけお洒落をして、第31回東京国際映画祭へお越しください。
素敵な方とご一緒に、または、映画を通じた素敵な出会いがあるかもしれません。
映画の可能性を信じている、大竹でした。
0コメント