『テルアビブ・オン・ファイア』レビュー【高林】

🎥コンペティション🎥
🇮🇱『テルアビブ・オン・ファイア』
監督▶︎サメフ・ゾアビ
出演▷カイス・ナーシェフ ルブナ・アザバル ヤニブ・ビトン
【あらすじ・感想】
エルサレムに暮らすサラムは、「テルアビブ・オン・ファイア」という人気メロドラマ(いわゆる昼メロ)の制作インターンをしているパレスチナ人。パレスチナ人は毎日イスラエルに行くために検問所を通らなければならないのです。だからサラムも毎日通ってるのですが、、ある日止められるんです。危ないやつだと思われるんです。検問所の主任であるアッシは、サラムがテルアビブ・オン・ファイアの脚本をやっていることに興味を持ち、というのも彼の奥さんが大ファンなわけで、なんとかして奥さんを驚かせようとサラムに自分の考えたシナリオを押し付けるようになります。危険人物として止められたはずなのに、重要人物となりいい意味で?検問所に通うことになるサラム。

ざっとこんな感じで、物語は進んでいくのですが。この物語、いろんな対立があります。例えば、この作品自体の背景にある「イスラエルvsパレスチナ」、メロドラマの裏にある社会情勢、深刻な社会問題をコメディタッチで描いているところ、などなど。そんなさまざまな対立を、この画像では2色の補色を使って表現しました。
イスラエルの社会情勢をよく知らなかった私でも、ぷぷぷと笑ってしまえるコメディ作品でした。私は今回、映画祭で1番大きなスクリーンで鑑賞したのですが、あんなに大きな箱で500人近くの人たちと一緒に笑えたのがなんだか嬉しかったです。
笑える要素はたくさんあって、どのシーンでも笑えてしまうのに、イスラエルとパレスチナ問題もしっかりと描かれているとても素晴らしい作品でした。
鑑賞者 :高林

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