『人魚の眠る家』レビュー【高林】
🎥特別招待作品🎥
🇯🇵『人魚の眠る家』
監督▶︎堤幸彦
出演▷篠原涼子、西島秀俊、坂口健太郎、川栄李奈、田中哲司、山口紗弥加、田中泯、松坂慶子
【あらすじ・感想】
娘の小学校受験が終わったら離婚すると約束していた仮面夫婦の薫子と和昌。ある日2人が面接の練習をしていた時、娘の瑞穂がプールで溺れたという一本の電話が入る。駆けつけた2人に"おそらく脳死"であることを告げられ、2人は思わぬ行動に出る。
当たり前のように子供2人をプールに送り出したあの日、娘の瑞穂は二度と目を開けることはできなくなりました。毎日会えること、話せることは当たり前のことではない、いつなにがあったとしても後悔しないように一日一日を過ごさないといけない、なんて当たり前のことだけどいざ日常に戻ると全然できていないことです。
夫である和昌の提案から、穏やかで優しい母であった薫子は最先端技術を研究する星野と共に狂気すら感じさせるまでに変貌してしまいます。娘は死んでない、生きている。娘が自分の筋力で体を動かしている、という虚実が、娘は二度と目を覚まさないという事実を紛らわせ壊していきます。最初は誰もが驚き、喜び、笑顔を浮かばせていました。薫子も同じです。しかしこの研究がさらに薫子を狂わせていきます。周囲の笑顔は消え、喜びから恐怖へと変わっていきました。
播磨家に関わる全ての人が、本来いるべきはずの場所から外れ、どこか遠くへ行ってしまいます。物語がクライマックスを迎える時、彼女たちは本当の居場所をもう一度見つけ出し、それぞれの場所へと帰っていきます。わたしはそんな風にこの物語を感じました。星野の恋人が星野に言う「おかえりなさい」という言葉は、大きな問題が1つ解決したことを告げる大事なキーワードだと思います。
監督をはじめ、キャストの皆さんは上映前に
「この作品の答えは1つじゃない。皆さんで考えてみてください。」
と観客に課題を出していました。
わたしは、「おかえりなさい」をテーマにした物語だと思いました。みなさんはどんなストーリーを見つけましたか?
鑑賞者 :高林
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