『僕のいない学校』レビュー【こばん】

コバヤシとえーじの二人で観たこの作品!
えーじは上映が終わった瞬間に「めっちゃ面白くないっすかこれ」と言って眼を輝かせておりました。

🇯🇵『僕のいない学校』
監督▶︎日原進太郎
出演▷嶺豪一 矢柴俊博 岩谷健司 吉川諒
【あらすじ・感想】
とある専門学校の映画学科に教員として勤める田原は、自身もクリエイターであることから、利益重視の学校運営によって創作活動が思うようにできない学生たちの現状に心を痛めていました。そんな折、上司である木藤の昇進を契機に思いがけず映画学科の学科長となった田原は、周囲の期待や自身の理想を胸に学科の立て直しを図りますが、さらに強まる”ビジネス”としての学校経営の波に翻弄されていき…
この映画、とんでもないです。何がとんでもないって、監督の「覚悟」が桁違いなんです。
この作品は、数ある映画学校に対する「告発映画」と言っても過言ではないのですが、何を隠そう告発をした監督自身が、とある専門学校の職員を勤めてらっしゃいます。だからこそ、映画中で描かれる世界はフィクションとは言え徹底的にリアルだし、説得力があります。三時間近い長尺にも関わらず、その世界に絶えず引き込まれるのは、このリアリティゆえでしょう。
監督自身、この映画を作ることによって周りや自分に何かが起きてしまうのではないかという恐怖はあったそうですが、最悪学校職員を辞職するという形になっても撮らなければならない、と覚悟を決めて作品に臨んだとのこと。
田原がこの先に見ようとする世界、見たいと思っている世界が、現実になることを願わずにはいられませんし、映画に関わる全ての人がこの問題と向き合っていかなければならないと強く感じました。
映画関係者、そして映画の世界を目指す全ての人にとって必見の一本です!


鑑賞者 :こばん

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